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遅ればせながら8/29済州島日記・その4 [旅行記]

はてさて、かなりのお久しぶりです。
いい加減にしないと、現実と日記?が追いつきません。
いい加減にします、はい。

前回は、8/29日のステージからの想いを書きました。

当然ですが、その後は大打ち上げ大会 in 済州島。
まぁ、簡単に言えば関係者一同による大騒ぎです。

やはり字幕の効果があり、
皆さん「碧に咲く母の花」をかなり理解してくれたようでした。
「いい話だった!」と涙ぐみ、すぐに乾杯の嵐。

はぁ・・・良かった。
来れて良かった。
見せることができて良かった。

一番心に残った言葉は、4.3記念館のオ スグさんのものでした。
彼は、私達が4.3記念館を訪ねた事を記憶されてました。
「あんたの事を覚えてるんだ。熱心に話を聞いてた、細い子だって」
お酒で真っ赤になった彼は、上機嫌でそう話してくれた後、
目に涙を溜めて、私の手を握って言いました。

「今日の作品を見た済州島人の気持ちがわかるか?」

それは、私の中に収めきれないほど大きい言葉でした。

拙い言葉で付け加えるなら、
「知らなかった。ごめんな。」というニュアンスを含んでいました。

「晴美」というキャラクターの存在意義を、改めて感じました。

会場で声をかけてくれた人たちが、私を(晴美を)見て言葉にできなかったことは、
こういう言葉だったのかもしれません。

打ち上げ会場は大合唱。

歌って踊って楽器を鳴らして歌いまくる。

やがて近所の方に「うるさい」と注意され、やや静かになる。

途中から、私は稽古場の外でタバコを吸っていました。
さすがに(ホームシックとまでは言いませんが)
一人になりたかったのかもしれません。
さっき頂いた言葉が大きすぎて、考えたかったというのもあり。

やがてだいぶ酔っ払ったミランオンニが私を見つけて呼ぶ。
いつのまにか志保ちゃんも来ている。
ミランオンニは、雲行きが怪しくなった空を指差し、
「明日飛行機、飛ばないよ」とニヤニヤしながら言っている。

※不思議なもので、自分は韓国語が話せないのに、
 この人が言っていることはわかる・・・気がするのです。

「ユウチ、済州島に残れ。」
私が答えずに笑っていると、重ねて
「ここに皆で住んだらええねん。」と言う。

だいぶ酔っ払った志保ちゃんに、ミランオンニの言葉を伝えると、
「住む!住む!」と連呼。
そして英語で「私はそうしたい!」と訴える。

ニヤニヤしながら「ユウチ~」と私の名を呼び、手招きをするミランオンニ。
「ミランオンニ、ゆうじさんはナンピョン(旦那)がいるから返事しないんですよ」
「あ~ナンピョンかぁ」
「旦那さんも連れて、ゆうじさんもそうしたらええねん!」と叫ぶ志保ちゃん。
いたずらっ子か、アンタ達は。
とりあえず、英語で「You are so wicked!!」とだけ答えておいた。
 
わかってるねん。
明日には、ここにいる皆、それぞれの町に帰るから、ミランオンニは寂しいねん。

でも、どうしても、冗談でも言えなかった。
ここへ来て、自分の国籍を痛烈に思い知らされて、
相手のアイデンティティを想うようになって、
「済州島においで」て、声をかけられて。
どれだけ懐の深い言葉か。
逆の立場になった時、「うちにおいで、日本に住みなよ。」と言えるのか?

言えない。

どんなに「頭が固い」と言われても、言えない。
たぶん「うちにおいで」と私が言えるようになるまで、
私は笑って解らないふりをするんだ。


何だか湿っぽくなってしまいました。
次回は、写真集にします。

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